<特別編・その9/エピローグ>
N暗K太・著『ある探訪記のための習作』の文章はこれですべて公開し終えた。
子育てや帰省といった日常生活の風景に「犬の看板探し」という一見特異にも映る行為が、これほどまでに自然な形で組み込まれている様に感動を覚える。
「犬の看板探し」はもちろん一人でもできるが、ゲーム性を付与することも可能なので、何人かでやってみるのもいいだろう。
私はN暗K太氏を含めて色々な人と「犬の看板探し」を試みたが、一様にそのパートナーの方が私以上に熱くなり、夢中になるというケースばかりだった。
「何かを探す」という行動にはシンプルなロマンがあるし、「何かを見つける」という発見には常にみずみずしい喜びがある。
日常の中にその非日常的行為を取り入れることによって、今まで何気なく通って来たなじみの道も違うように見えてくるはずだ。
「ああ、日本のどこかに、私を待っている犬がいる」
<特別編>はこれにて終了。
次回からはまた市区町村名を添えた犬の看板画像だけをアップしていきます。